未知の材料を赤外分光分析で定性する――それは、分析技術者にとって最も実践的で、同時に最も難しい課題のひとつです。得られた赤外スペクトルから、どのようにして材料の種類や構造を推定するのか。本書『赤外スペクトルによるプラスチック・エラストマーの定性 Vol.2 実践マニュアル(1) 逆引き式未知スペクトルの定性法』は、そんな「未知スペクトルの解読」に真正面から挑む実用書です。
本書はシリーズ第2巻にあたり、第1巻『基礎編 赤外スペクトルの読み方』で学んだ知識をもとに、実際の定性手順を“逆引き式”で体系化しています。すなわち、未知試料のスペクトルを目の前にしたとき、波数領域ごとに見られる特徴的な吸収ピークを手がかりに、順を追って材料を絞り込んでいくアプローチを採用しています。単なるデータベース検索に頼らず、自らの目と知識で判断する“解析者の思考プロセス”を具体的に示している点が、本書の特徴です。
著者である高山森先生のコメントを引用します。
「既存の赤外解説書に書かれているのは、専ら、「こういう構造では、ここにピークが出る」というような構造が先に来る説明である。基礎としては不可欠であるが、定性の直接的な指針にはならない。定性に必要なのは、「こういうピークなら、このポリマーである」というようなピークが先に来る指針であり、構造が先に来る指針に対して、辞書でいう「逆引き」の関係になる。本書は、このような「逆引き」の指針を前面に出している。」
そんな高山式定性法を是非皆さまの実務にお役立てください!
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